小説「世紀末の苦悩」
1990年から2001年までの日本とアメリカが舞台。一人の人間が苦悩から学び解放されていく様を描く。


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東京在住、30代独身男性。



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第19章 衝動、ふたたび
まずは第1章から第18章までお読み下さい。

 秀生は、キャンパス内のジム施設の中でスカッシュをしていた。相手は、女子大学生のターニャ、19歳で今年SFSUに入学した新入生。背は小柄だが、髪の毛は赤毛の若くてピチピチした娘だ。実に可愛い。
 サンフランシスコに来て数ヶ月が過ぎた。生活と英語のみの講義に慣れるという大きな難関を突破したところで、気が付いたら、随分、体がなまっていることに気付いた。さて、どうしようと考え、学生や教員が使うジム施設で汗を流すことにした。
 ジムには、いろいろな器具が置かれていた。ダンベルやベンチ、マット、座りながら重りの上げ下げをするトレーニングマシン、ベルトコンベア上の床を走るランナーなど、いろいろと試していたところ、ターニャからジムの一室にあるスカッシュルームで一緒にプレイしないかと誘われた。秀生は、自分はテニスなら出来るがスカッシュはやったことはないと言ったが、ターニャはテニスができるなら、スカッシュも楽々のはずと秀生の手を引っ張りスッカシュルームに誘った。ラケットを手に取り始めることにした。スカッシュとは、白い部屋の中で、2人のプレーヤーが正面の壁に向かって、ボールを交互に打ち合うスポーツだ。ラケットは、テニスに比べ細長い形をしている。

 まずは、ウォーミングアップとして互いに壁打ちを始めた。そして、どんどんペースを盛り上げていく。テニスと違い、対面するのではなく、相手が自分の前に出るので背中を見たり、相手に後ろから見られる状態になり対戦するので何とも不思議な感覚を受ける。まるでコートが半分消えたダブルスの試合のようだ。

 しかし、気が付くと夢中になり、1時間も打ち合いをしていた。もう汗だくだくだ。ターニャが、「ありがとう。いい運動になったわ。終わりにしましょう」と言って、終わりに。
 ターニャも汗だくだ。汗だくのTシャツから乳首の形がすっきり見える。秀生は、じっとその乳首を見つめた。ターニャは、それに気付いたのか、さっとコートを離れ、手を挙げ「バーイ」と言って去った。声をかけ引き留める間もなかった。
 あれ、まずかったかな。失礼なことをしたかな。しかし、自分は正常な男だから仕方ないと考え、ロッカールームに向かった。まずは、素っ裸になり、隣のシャワールームに行った。シャワーを浴びた。今は、シャワールームには秀生が一人だけだ。シャワーの蛇口が何台も連なり、その間には仕切がないオープンな形だ。
 すると、男が一人、素っ裸になって入ってきた。
 白人の30代ぐらいの男性でボディビルをやっているのか、筋骨隆々である。秀生は気にせず、シャワーを浴び続けた。
「すまないが、そこのボディーソープを取ってくれないかね」
と男が秀生に声をかけた。秀生は何のことかと思い、目の前にある壁備えつけのトレイにボディソープの容器があることに気付いた。どうやら男のシャワー下のトレイには置いてないらしい。それならばと容器を手に取り男に渡そうと、男の方を振り向いた。
 男の筋骨隆々とした体を目の当たりにする。胸毛が生え、そして、下半身も毛むくじゃらでそこに大きくぶら下がったものが、背は190センチぐらいの大柄で、それに合わせたように、その一物もでかい。男は、秀生に近付き、さっと容器を手に取る。
 秀生はやばいと思った。体中に衝撃が、そして、下半身が突然、体にソープがついた状態のままロッカーに直行した。バスタオルで体を中途半端に拭いた後、服を急いで着て、ジムを出た。
 濡れた体に濡れた服のまま家に戻った。その気持ち悪さが、下半身の衝動を抑えるには、偶然にも丁度よかった。家に戻ると、バリーがいないことにほっとした。バスルームに入り、急いで服を脱ぎ捨て、シャワーを浴び直した。だが、下半身のほてりが、まだ直っていない。自分のペニスがかたい状態にあることに気付く。どうしようと考えた。なぜ、あんなものを見たがためにこんな気分に。スカッシュをしたためか、大学のテニス部にいた頃の記憶が蘇る。ああ、あんな屈辱的な日々の体験がまた繰り返されるのか。まだ、自分は変わっていない。ずっと気持ちを抑えつけていただけなのだ。
 どうしたらいいのか。そうだ、とりあえずは処理しないとならない。直立したペニスの棒を握り、手を上下に擦り始めた。1分ほどして、白い液が飛び出る。
 はあ、とほっとした。二度とジムにはいかんぞ。

第20章へつづく。
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テーマ:自作BL小説 - ジャンル:小説・文学

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